古賀茂明氏が、日本が米中貿易摩擦をチャンスに変えるために必要なことについて語る。
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米中の貿易戦争がエスカレートの一途をたどっている。
トランプ政権が、2000億ドル分の対中輸入品への関税を10%から25%に引き上げたことに対し、中国が600億ドル分の対米輸入品への同率の報復関税を発表すると、アメリカはさらに新しく3000億ドル分の輸入品にも25%の関税をかけるとぶち上げたのだ。
GDP1位と2位の両大国が関税をかけ合って争えば米中貿易が縮小し、世界経済は減速する。米中両国はわが国にとって1位、2位の輸出相手国だけに、日本経済も輸出産業を中心に深刻なダメージを受けるだろう。
実際に、米中の関税報復合戦が報じられると日経平均株価は続落し、5月14日には一時2万1000円を割り込んだ。
米中の貿易摩擦は単なる貿易赤字をめぐる争いなどではない。その本質は次世代技術をめぐる米中の覇権争いなのだ。敗者になれば、経済覇権を失うだけでなく、安全保障面でも劣位に立たされることになる。
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