まず、最初に【図版1】に掲載したグラフを見ていただきたい。実は、このグラフは、今からおよそ1年前、2018年2月12日の本コラムでも紹介したグラフだ。
安倍政権が誕生した後2012年から17年にかけて、実質賃金が暦年で見てどのように変化したかを示すグラフである。これは、18年2月の「厚生労働省の記者発表」のグラフを使用したもので、今回の不正とは関係なく、以前から使われていた。
これを見れば、実質賃金は安倍政権になってから、16年を除いて一貫して下がっていることがわかる。今頃、「アベノミクスで賃金が下がっていた!」と騒いでいるのは、何とも不思議な気がするのである。
■「18年もマイナス?」は不正発覚前からわかっていた
さらに、今焦点となっている18年についても、同様のことが言える。
続きはこちら ⇒ AERAdot(2019年2月4日)