古賀茂明氏が、貿易交渉でトランプ政権の言いなりになる安倍政権を批判する。
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USMCA(米・メキシコ・カナダ協定)の締結を目指すトランプ政権がカナダ、メキシコの求める鉄鋼・アルミニウム関税の撤廃に合意した。これでUSMCA交渉は批准に向けて大きく前進することになる。
アメリカが関税撤廃へと動いたのはカナダ、メキシコの報復が大きい。鉄とアルミに一方的に追加関税をかけて交渉を有利に進めようとするアメリカに、両国は米国産豚肉や牛肉の輸入120億ドル分に報復関税をかけて対抗した。
これでアメリカの畜産農家がダメージを受け、トランプ政権も追い込まれて早期妥協へと動いたのだ。
EUや中国もトランプ政権が仕掛けてくる貿易戦争にはきっちりと報復関税で応えている。